今さら夏休みの話しになりますが、福井、石川、富山、岐阜を巡る旅をしてきました(福井県は初めて)。若狭街道の熊川宿にはじまり、三方五湖、娘を連れての福井県立恐竜博物館(黒川紀章設計/一日では足りない高濃度の展示内容!)、永平寺などをめぐり、まだ訪ねていなかった谷口記念金沢建築館もちゃんとチェックして、高岡にある「能作」工場では親子ワークショップに参加。錫で自分用の箸置きを作製しました。
自身三度目の訪問となる五箇山では初めて相倉集落内にある合掌造り住居(築380年!)に宿泊させてもらい、祖母の家に泊まりに来たような居心地の良さに癒されてきました。観光客の居ない早朝の集落の美しさに感動!
さっぽろ冬の祭典
札幌の冬と言えばやはり「さっぽろ雪まつり」。1950年からはじまり、今年で74回目を数えます。私も子供の頃は両親に毎年のように連れて行ってもらった記憶があるのですが、成人してからは行く回数が極端に減った気がします。恐らく多くの札幌市民も同様で、来場者の多くは観光でいらした国内外の方々かと思いますが、札幌の冬を楽しんでいただいている様子を見るとやはり地元民としては嬉しいもの。求められてもいないのにちょっとだけ雪像の解説をしたり、道案内したり、片言英語で国際交流したりとそれなりに楽しんでいます。今年は雪まつりの時期に合わせて札幌国際芸術祭(SIAF)も初めて冬季に開催して大成功(しているように見える)。雪まつりは先週終了しましたが、SIAFは2月末頃まで開催中なので、連休中にいろいろと巡ってきました。どの会場も結構な混み具合。人口約200万人の都市でこんなに雪が降る街は世界中探しても札幌だけ。日本でも数えきれないほどに芸術祭が増えたけれど、雪の中での芸術祭って、どこでもできるわけではない。雪が降っても傘をささなくて済むドライスノーを持つ札幌だからできることかもしれません。今後SIAFが雪まつりと肩を並べる冬の祭典になってくれると嬉しいですね。
写真は雪まつり大通2丁目会場に展示されていたエネスによる作品<エアシップ・オーケストラ>。
原初的な「建築?」の心地よさ
所用で先月沖縄に行ってきました。これまで沖縄には数回訪れ、戦跡などを訪ねることが多かったのですが、今回は海に入ったり、樹林を歩いたりと自然に親しむ機会を得ました。こちらの写真は沖縄石灰岩の鍾乳洞が数十万年前に崩れて出来たと言われる「ガンガラーの谷」。大きな洞窟に集合して、この谷を解説付きでゆっくりと散策できるツアーに参加しました。岩と植物が共生し、木々の隙間から光が差し込む谷底を歩くと、建築家藤本壮介氏の言うような「原初的な空間」の魅力を強く感じました。「鍾乳洞が崩れて出来た」この谷には、明るい場所と暗い場所、天井のある場所、あるように感じる場所、ない場所などが複雑に入り混じった空間が連続しており、通常の閉じた鍾乳洞や洞窟よりも、想像力が喚起される「建築的体験」ができる魅力を感じました。普通に考えるといわゆる閉じた「洞窟」の方が「建築」に近い体験ができそうですが、開く/閉じる、明るい/暗い、高い/低いなど変化がある方が実際の建築体験に近いと感じられたのは私にとって収穫でした。
南から来た救世主
昨シーズン(2021-2022)の大雪ほどではありませんが、やはり今シーズンもいつも通り雪は積もるもの。特に今年2月初旬の大雪はなかなかの強者でした。案の定、地方の現場から帰ってきた社用車(デミオ4WD)が事務所付近の道路でスタックし、男性数人で押しても動かない状態に。
昨シーズンの教訓から会員になったばかりのJAF(日本自動車連盟)にダメモトで(こういう日は救助要請が非常に多いので)救助依頼することになりました。当日の天候から予想するに数時間待ちは覚悟していましたが、なんと1時間程で青く輝くランクル70が登場!オレンジ色のユニフォームを着たスーパーマンがウインチを使ってあっという間にデミオを救出。心からの感謝を伝えながらスーパーマンに話を伺うと、なんと鹿児島から救援に来ているとのこと(しかも志願して)。しばらくのあいだ札幌に滞在し救援活動を続けると聞いて感激しました。まるで自衛隊。ありがとうスーパーマン。格好良い~!!
弊社設計のカフェがオープンしました
札幌市北区に弊社設計のカフェがオープンしました。
他社さん設計の賃貸集合住宅の着工直前に、オーナーから一部をカフェにしたいとのご相談を頂き、賃貸用に設計されていた部屋を急遽カフェに変更したプロジェクトです。構造計画に大きな変更が生じないよう、既存計画にあった開口部位置をそのまま生かし、サッシュを付けずに部屋の一部を外部化しました。こうしてできた屋根付きの庭が、居心地の良いテラスとなってカフェと街とを繋ぎます。美味しいスイーツと贅沢な飲み物をゆっくり味わえるカフェとなっておりますので是非ご利用ください。
・アンド カフェ ブランシュール(& cafe BLANCHEUR):札幌市北区北北32条西西6丁目1-5
・公式インスタグラム:https://www.instagram.com/and_cafe_blancheur/?hl=hi
美容室「Raggamuffins Go」が移転し完全予約制のプライベートサロンに。
札幌市中心部にあった美容室「Raggamuffins Go」が南区の”芸術の森美術館”のそばに移転しました。敷地裏手の渓流に向かう通路のような空間は弊社設計による完全予約制プライベートサロンです。とても小さな空間ですが、髪を切る時間が自然を眺める癒しの時間にもなるという贅沢な体験を是非。お問い合わせ&ご予約はこちら
https://www.rg-525.com/
内部も含めた写真は近々Worksにアップロードする予定です。
Kaku Place Hotelが竣工後半年を迎えました
暑い日が続いているので、雪の写真で少し涼んでもらえると嬉しいです。サイトへのアップロードが遅れていたKaku Place Hotel(Condominium)です。コロナ禍という難しい状況のなか、昨年末に竣工したこちらの建物は完成から半年が経ち、先日、施工者と共に半年点検を行いました。もちろん建物には何の問題もなく、世界中の方々が富良野に来てくださるのを静かに待っています。日本でもワクチン接種率が上がるであろう今年の冬は、北海道にも賑わいが戻ってくれことを期待したいですね。
This condominium hotel was completed at the end of last year without losing the problem of COVID-19. The other day, I inspected the building with a construction company for half a year. Of course there was no problem. This condo is quietly waiting for people from all over the world to come to Furano. I hope that this winter, when the vaccination rate will rise in Japan, the bustle will return to Hokkaido.
Kaku Place の写真はこちら(works)
鶴が居る村に小さな写真ギャラリーがオープンしました / The Gallery opened in the village where the crane is
先日、北海道東部にある鶴居村にて弊社が設計監理を進めていた「WADA MASAHIRO ART SQUARE」の竣工検査を行いました。
この建物は、鶴を被写体とした作品で知られる写真家・和田正宏さんのギャラリーを中心とした施設で、アトリエのほか和田氏ゆかりの品や素材で満たされたカフェバーとショップを備えています。また、道東サイクルツーリズムのサポート拠点も併設されていますので、釧路方面を訪れた際には是非お立ち寄りください。
写真はworksをご覧ください。
We conducted a completion inspection of "WADA MASAHIRO ART SQUARE", which was under design supervision in Tsurui Village in eastern Hokkaido. This building is centered around a gallery by photographer Masahiro Wada, who is known for his works with cranes as his subject. In addition to his atelier, he also has a cafe bar and shop internal designed by Mr. Wada. There is also a support base for Cycle Tourism , so please drop in when you visit near Kushiro.
鶴のフォルム crane`s form
北海道の東側(北海道民はこのエリアを「道東」と呼びます)で幾つかのプロジェクトが動いています。その打合せ帰りに鶴居村にある伊藤サンクチュアリに立ち寄りました。ここは村の名前どおり、たくさんの「鶴が居る」場所で、全国はもとより世界中から鶴を撮影するために大勢の人が集まる村となっています。
Several projects are running on the east side of Hokkaido. I dropped by a cranes Sanctuary on the way back. This is a village where many people gather to photo shooting of cranes from all over the world.
鶴に魅了される理由は様々だと思いますが、私がまず惹かれるのは、その美しいフォルム。まず立ち姿が美しい。全体が非常に細いラインで構成されていながら、大きな羽根を持つ胴体のボリュームをしっかりと支え(翼を広げると2.4mくらい)る軽やかさ。飛ぶ姿も圧倒的に美しい。大きな翼と長い首、流れるような脚のラインが完璧です。この飛形を見れば航空会社のマークになるのも当然です。加えて管楽器のような鳴き声も印象的。
Red crowned crane has many fascination. I'm fascinated by its beautiful form. First of all, standing form is very beautiful. While the whole is made up of very thin lines, it supports the volume of the fuselage with big feathers firmly (about 2.4 m when spreading the wings) lightness. Flying form is also overwhelmingly beautiful. Large wing and long neck, flowing leg line is perfect. Cries like wind instruments are also impressive.
実際に見ると、昔から多くの日本人が魅了されてきた理由がすぐにわかりますので、是非みなさんも道東旅行へお越し下さい。道東には日本ではない日本の風景がたくさんあります。
When you see a crane, you will understand why many Japanese have been captivated from long ago. To the east of Hokkaido there are many beautiful scenery like this. We encourage you to visit this area by all means.
ところで、日本の絵画や昔話、祝い事などには必ず登場する「鶴」ですから、もしかして国鳥だった?かとも思い調べてみると国鳥は「キジ」。僕は「トキ」だと思っていましたが、皆さんご存知でしたか?
夏休みだ!オープンデスクだ!/summer vacation! Let's join the internship!
8月に入り、大学や専門学校もぼちぼち夏休みがはじまっています。今年は札幌周辺の大学からの数名と、学生ではありませんが、イタリアから1名がオープンデスク(インターンのような制度)に参加してくれています。
Entered in August, universities and vocational schools have also begun to summer vacation. This year, several people from universities around Sapporo and one from Italy participate in an open desk (system like intern).
イタリア人のマルコ君はミラノの大学を卒業後、各地の設計事務所で色々な経験を積んでいるようです。来日は2回目。僕を含め弊社スタッフの拙い英語を駆使し、コミュニケーションをとりながら日々仕事を体験してもらっています。彼は日本で働くことに興味があり、イタリアでも書道を習っているそうです。現場見学に行く際も道路脇の看板や標語を読んで、どんな意味なのかを積極的に尋ねてきます。そう、勉強熱心なんです。
After graduating from university in Milan, Marco of Italy seems to have various experience at architectural design offices in many places. He is interested in working in Japan, so learning calligraphy or Japanese in Italy. When we going to the construction site, read the japanese signboard next to the road and ask me what it means. Yes, He is a hard worker.
秋までに数人の学生が入れ替わりながら、模型や図面の作成補助、現場打合せへの同行、現場の見学など設計業務に関わる様々な仕事を体験してもらう予定です。もうしばらくは若さ溢れる賑やかな雰囲気が続きそうです。
Several students will be replaced by fall, and they will experience various work related to design work. This is a young and lively office for a while.