サクラ・ノイエ
札幌市中央区・中高層地域内の住宅地に建つ建物。東側隣地は旗竿形状をしており、その「竿」の部分、つまり背後の建物へのアクセス通路には良く手入れされた桜などの樹木が残されている。将来にわたり守られていくであろうこれら木々との関わりを持たせつつ、今後周辺に建つ可能生の高い中層建築の影や周辺道路からの視線などを考慮した結果、生活の中心となる大きな空間を上階に配し階段室等の吹き抜けを介して階下に光をおとす構成となった。地面と離れてしまう2階においても積極的に外部と関わりを持てるよう、大きな桜の木を望む場所に充分な広さを持つテラスを設け、室内と一体化して使用できるようにしている。
このテラスを囲う手摺壁や南西の光と通風を確保するための開口部が建物の特徴的なフォルムを形づくっている。
撮影:酒井広司 Photo: Koji Sakai